『当店のこだわり』
当店は創業昭和元年、東京都杉並区で開業し、戦後からは大宮市(現さいたま市大宮区)で計90年以上の営業を続けております。
老舗だから・・・といわけではございませんが、当店には一つの『こだわり』がございます。
それはいわゆる『昔ながらの写真館』であり続けることへのこだわりです。
かつて写真を撮るということはそれ自体が特別な行事でした。それが、デジタルカメラや携帯電話の普及により、より日常的なことへと変化してきました。
しかし、写真スタジオで記念写真を撮るということは、現代においても特別な行事であると思います。
その特別な行事を思い出深いものとするために、「変えないところは徹底して変えない」ことをコンセプトとしております。
そのため、当店のスタジオメインカメラには中判フィルムカメラを使用しております。
デジタルにはデジタルの良さがあります。いわゆる解像度の点ではすでにフィルムを凌駕したとも言えるでしょう。
しかし、フィルムにはフィルムの変わらぬ良さがあります。色彩の鮮やかさ、肌の質感の再現性、奥行き感・・・こういったものは最新のデジタル機器ではどうしても出せません。
「その時そこにあるものをあるがままに」残すために当店はまずここにこだわり
ます。
また、当店ではただスタジオに立ってもらってすぐバシャバシャと撮り始めるようなことはしません。
座っていただく位置、立つ際の角度、配置・・・すべてに配慮いたします。
お着物の見え方、顔の角度など細部にも目を配ります。撮影準備に相応の時間をかけます。
もちろんお子様をお撮りするような場合は、全てにおいて理想通りに準備ができるわけではありません。
それでも、その時その時の限られた時間内でできるかぎりの準備をしてから、その時の最良の一枚が撮れるよう、一枚一枚大切にシャッターを切ります。
もちろんこのようなアナログな方法ですので、苦手なこともございます。
何十、何百枚とシャッターを切った中からお客様自身にお選びいただくような形態ではございません。
背景合成やデジタル修整なども原則として承ることができません。
ご理解いただけますと幸いです。
記念写真のスタイルは、この先も時代とともに変化していくと思います。
当店も時代に即して変えるべきところは変えて参ります。
しかし、記念写真が「記念写真」である限り、変えないところは徹底して変えずに、『昔ながらの写真館』であり続けたいと思っております。
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